中・上級者向け:忙しい人のための聴き方のコツ
トラック1を聴いたあと、何分あるいは何時間以内なら、トラック2から聴きはじめてもよいのでしょうか?
お客様より以下のような質問がありました。
> こんばんは!購入者の○○といいます。
> インサイトの聴き方に関して質問がありますので、よろしくお願いします。
>
> 説明書にはトラック1〜3を聴きたい場合、必ずトラック1から聴くというようなことが書かれてました。
> そこで質問ですが、トラック1を聴いたあと、何分あるいは何時間以内なら、
> トラック2から聴きはじめてもよいのでしょうか?
>
> 例えば、トラック1を聴いたあと、トイレや宅配の受け取りを行ってから、再開する際にも、
> またトラック1から聴かなければなりませんか?
> 長くても5分ぐらいですので、これぐらいの時間しか間があいてないのであれば、
> 次はトラック2から聴き始めても良いと思いますが・・・。
> 20〜30分程度の時間ならわりととれるのですが、
> なかなか1時間20分程度のまとまった時間をとることが難しいので、
> できれば、トラック1を聴いてから、ある程度時間をおいてトラック2、
> またある程度時間をおいてトラック3というような感じで聴きたいのですが、
> その間の時間がどれだけあれば効果が持続できるのでしょうか?
以下、中・上級者向けの回答となっていますので、初心者の方にはお勧めできません。
しかし、
忙しい方、瞑想に本気で取り組んでいる方、ご自分がどれくらいリラックスできているか、に敏感な方
ならば、応用の効くコツと考え方です。
基本的な使い方としては、トラック1を聴いた後時間を空けて、
その後いきなりトラック2から聴き始めても本来の効果は得られません。
しかし私の場合、インサイトを聴き始めるときに、既にある程度まどろんだ状態の時などは、
1トラックの15分目くらいから聞き始めることがあります。
以下、○○様の仰る状況での柔軟な対応法について、ご説明したいと思います。
> 例えば、トラック1を聴いたあと、トイレや宅配の受け取りを
> 行ってから、再開する際にも、またトラック1から聴かなければなりませんか?
> 長くても5分ぐらいですので、これぐらいの時間しか間があいてないのであれば、
> 次はトラック2から聴き始めても良いと思いますが・・・。
この場合、完全に1からやり直さなくても、中断前と同じところか、
それより5分くらい戻ったところくらいから聴いて、2トラックに入っていくのがいいかも知れません。
(これも何度も試しながら感覚を掴むより仕方ない方法ですが・・・)
1トラックは覚醒時の脳波(ベータ波や早いアルファー波)から
一番遅いデルタ波まで、徐々に誘導周波数が遅くなっていくように設定されています。
数分の中断でしたら、深呼吸やゆったりした呼吸を続けて、 一気に覚醒しないようにすれば、
続けて聴いていっても深いデルタ波へ入りやすいと思います。
要するに、このご質問への答えの中で大事な部分は、
「リラックスのラセン階段を降りていくゆったりした流れに自然に乗っていけるようにする」
ということです。
喩えて言うなら、一番深いデルタ波が地下10階だとすると、
インサイトというエレベーターに乗って地上から1階ずつ下りていくことで
自然に地下10階に行けるわけですが、
中断すると、意識は地上の状態(アルファー波やベータ波) に自然に浮上していきます。
中断時に、完全に普通の意識状態に戻ってしまうと、
途中から聴いても脳がリラックスの深みへの流れについていけない場合が多いわけです。
自分が地上により近い地下1階などにいて(アルファー波やベータ波のたとえです)、
エレベーター(インサイトの誘導波)が地下10階や5階にあったら
エレベーターを自分のいる階まで呼び戻さないと
エレベーターはちゃんと目的地のデルタ波まで連れて行ってくれません。
このイメージは伝わりますでしょうか?
インサイトを続けておられて、おそらくリラックスした感じは経験されていらっしゃると思いますので、
その感覚が自然につながって、深まっていくような聴き方であればいいかと思います。
具体的には、必ずしも最初から聴きなおす必要もないでしょうし、
感覚的にリラックス感がつながっていくように聴きなおし始めるポイントを調整してよいと思います。
(トラック1の10分目とか15分目とか)
(これも試行錯誤的なところがありますので、よく分からない初心者の方は
最初から聴きなおした方が確実です)
その際、最初から聞いてきた時と同じようなリラックス状態に
自然に入っていければ問題ないと思います。
また、繰り返しになりますが、あまり進んだところから聴き始めても、
脳がついていけずに、深いデルタ波に入れませんし、
いいだろうと思った辺りから聴き始めても、充分リラックスに入れない場合もありえます。
そういう時は、トラックを先に進むことよりも、初めから聴きなおされたほうが良いでしょう。
また、トラック1だけであっても、例えば朝晩2回トラック1のみであっても
長期間聴き続けていくと、脳がインサイトのデルタ波に慣れてきて
CDを聴いていない時でも、深い呼吸をして意識を静めると、
インサイトを聴いている時に近い状態に入りやすくなります。
喩えて言うなら、エレベーター(インサイト)がなくても
自力で階段を下りて深いところまでいけるようになっていく、ということです。
そういったこともありますので、
必ずしもトラック2が聴けなくてもある程度のところまではいけます。
聴き続けることで、聴いていない時であっても自然に全脳の同調性が増していきますから
トラック1だけでも聴き続けていくことにはかなりの価値があります。
そういったことも含んだ上で、○○様の場合、応用的な使い方として、
日頃から深い呼吸をしてリラックスした集中状態を意識的に作りながら、
時間がないときや、中断がやむをえない時に、トラック1の途中から聴き始める、
という方法もお使いになられるとよいと思います。
そうすれば、デルタ波に長く留まるトラック2を堪能する時間が
今までよりも増えるかと思います。
感覚的で試行錯誤が必要な方法で分りにくいかもしれませんし、
自分がどれだけリラックスしているか、をある程度自覚できないといけませんので、
中・上級者向けのやり方です。
しかし、その感覚が分るなら結構実用的な考え方かな、と思います。
またこの方法の隠れた利点もあります。
この方法を使いこなそうとすると、
日頃から自分の意識状態をチェックし続けたり、意識的に深呼吸でリラックス度を深めたりして、
自分のリラックス度(=瞑想状態)を客観的に観察する目が必要になり、養われるため
常日頃から瞑想状態に入りやすくなれるようになります。
しかし繰り返しになりますが、
日常生活にまぎれてそこまで意識できない初心者にはお勧めできませんので、ご注意を・・・
後は、早朝目覚まし時計を30〜60分早くセットして、
そこでトラック1か、トラック1と3を聴く、という方法ですね。
インサイトでしたら、早朝の睡眠時間を減らしても、
聴いておけばそれに匹敵する休息が得られると思います。
これも結構実用的な方法なのでお勧めします。
ちなみにトラック3は深いデルタ波から徐々に覚醒状態に引き上げていくトラックですので、
いくら同じ日にトラック1や2を聴いていても、
深いデルタ波に入っていない状態で聴き始めると、意味がありません。
地下10階(深いデルタ波)にいる人を地上に上げるのがトラック3、
と言うわけですから、まず地下10階にいる必要があるわけです。
以上回答になりましたでしょうか?
また何かございましたら、お気軽にご連絡ください。
お待ちしております。
その後○○様よりお返事をいただきました。
> 渡邉 さま
>
> 丁寧なお返事どうもありがとうございました。
> 地下のたとえ話もよくわかりました。
> 1だけを聴く場合は、ある程度効果はあるが、2だけあるいは
> 3だけ聴くというのは効果がないということもわかりました。
> 中断するときには、いろいろ試してみます。
> 一番いいのは一度に1〜3まで聞くことですね。
> すくなくとも1〜2ぐらいまでは聴ける時間を
> 創ったほうがいいですね。
お忙しい生活の中で24分、48分、72分というまとまった時間を
新たに捻出するのは結構大変かもしれません。
ご自分の生活スタイルに合わせて柔軟に考えていけば、いくらでも工夫ができますので、
これからもどうぞお気軽にご質問、ご感想をお寄せください。
このようにご質問いただきますと、私の中の情報がどんどんまとまって、
分りやすい形で出していけるようになりますし、
その質疑応答は多くの方の参考にもなると思います。
楽しみにお待ちしております。
2006年09月05日 20:01